シュタイナーは人間には12の感覚(触覚・生命感覚・運動感覚・均衡感覚・嗅覚・味覚・視覚・熱感覚・聴覚・言語感覚・思考感覚・自我感覚)があると言っています。
その中でも幼児期に4感覚(触覚・生命感覚・運動感覚・均衡感覚)を健全に育てる為に、シュタイナー教育のおもちゃは、自然素材を使い、触り心地の良いものとなっています。また、子どものファンタジーの能力が発揮出来るよう、素朴で生命の働きを感じさせるものとなっています。たとえば、編みぐるみの動物は、あまり細かい部分までリアルに作られていませんが、その動物の本質や特徴を柔らかく丸みを持たせて表しています。細部まで本物そっくりだと子どもたちの想像力の働く余地がなくなってしまうからです。
シュタイナー教育のおもちゃで遊ぶことで、子どもたちは、自分たちの想像力で細部を補足しなければなりません。想像力で補足する働きは脳を形成するのに非常に有益であり、脳はそれによって健全な発達を遂げます。
また、直接肌に触れる素材が異なれば、4感覚は全く違うものとなります。自然素材で遊ぶことで、健全な4感覚を十分に育てることに役立ちます。
「真剣に遊ぶことが出来た子どもは大人になったとき自分の仕事にも同じように真剣に向き合える」とシュタイナーは述べています。
子どもたちの本来あるべき発達段階にふさわしい、その時にしか出来ない生活、体験そして遊びを考えて頂くお手伝いが出来ましたら、プッペ工房は、大変嬉しく思います。
柔らかい単純な人形に目や口をあらわす小さな点だけでも、子どもはそこにないものを自分で自由に補う事が出来ます。子どもの気分に応じてその表情が変わり、子どもの想像力によって初めて命を吹き込まれるようになります。「泣いたり」「笑ったり」「眠ったり」などが簡単に出来るのです。
そのようなこどもたちの想像力を引き出す為に、あえて具体的に作ってありません。具体的に作られているとその情報にとらわれて自由に想像することが出来なくなります。子どもは足りない部分を自分の想像力で補足しなければなりませんが、想像力のこのような働きは、脳を形成するのに非常に有益で、脳はそれによって健全な発達を遂げるそうです。
草木染めや落ち着いた淡い色は、子どもたちに視覚的な静けさを与えます。 子どもたちは柔らかな素材や色に囲まれていると、安心して遊びに集中することが出来るのです。派手な色や強すぎる印象を与える色は、子どもたちが無意識に追いかけ、目がたえず動いている状態になり落ち着きません。
7歳までの子どもたちは体を作る課題を持っています。発達段階にふさわしい生活を送る為に身の回りの色にも気を配る必要があるのです。
プッペ工房のおもちゃは、全てひとつひとつ手作りしています。
指人形、編みぐるみ、木工品を作成していますが、それぞれのおもちゃをご紹介させていただきます。
髪の毛(帽子)部分は、かぎ針編みですが、それ以外は全て棒針編みで作ります。顔の部分は、羊毛ボールをチューブガーゼで包み、ジャージでさらに覆って作ります。体部分に手と頭(頭部分に幅広ゴムを縫い付けて、指を入れる部分にします。)を付けて髪の毛(帽子)を縫い付けて完成です。
材料:ウール100%の毛糸(草木染めor単色)、肌色ジャージ生地、フランス羊毛、幅広ゴム、チューブガーゼ、モヘア毛糸
↓画像をクリックすると拡大写真をご覧いただけます。種類によって、ウール100%の毛糸の太さを選びます。全て棒針編みで体全体を編み、最初に足の部分に堅く巻いた羊毛を詰めて(ねことにわとりは除く)とじながら順番に羊毛を詰めていきます。
耳やしっぽ等取り付けて完成です。
材料:ウール100%の毛糸(単色)、フランス羊毛
↓画像をクリックすると拡大写真をご覧いただけます。〈アイロン〉半割にした「いちい」をバランスの良い長さに切って、形をデザインし、彫って行きます。皮を残して木肌の部分を紙やすり3〜4種類で磨きます。桜の枝を本体に合わせて作り、穴を開けて取り付け、みつろうワックスで磨いて完成です。
材料:いちい、桜(みつろうワックスで磨きます。)
↓画像をクリックすると拡大写真をご覧いただけます。木工品は他に、ボート・スプーン・汽車などがあります。